設計のポイント ~階段について~

2023.04.21 Fri

こんにちは、建築コンサルティング部の大林です。
 
家の設計をする際、必要なスペース、部屋数、収納、家事動線、子育てのしやすさなどなど、考えるべき要素はたくさんあります。
 
同じ床面積でも設計の仕方によって広く感じたり狭く感じたりもしますし、ちょっとした間取りの配置によって使いやすくもなりますし使いにくくもなります。
 

階段について

今回は設計の中で、私がとても重要だと感じている要素の一つ、「階段」について少しお話させていただきます。
 
最近では平家も人気があり、若い方でも平家を建てる方がとても増えています。
平家であれば階段も必要なく、老後も体に負担がなく生活できますが、住む場所や立地条件によってはそうもいかないことが多く、やはり2階建てや3階建ての家も多いです。
 
例えば2階建ての場合、1階にリビング、2階に寝室や子供部屋などの居室を配置する場合が多いですが、その際、最近ではリビングに階段を設けてリビングを通らないと2階にはいけない間取りが主流になっています。
 

リビングに階段を設ける理由

リビングに階段を設ける理由は、ご存じの方も多いかと思いますが、たとえばお子さまが2階に上がっていく時にも自然に家族と顔を合わせられるという家族のコミュニケーションにも関わってきますし、階段の空間を階段だけのために使うのではなく、リビングの空間の一部として、「空間を兼ねる」という考えで、家が広く感じる効果などもあります。
 
10年前に建てた私の家も、なるべく床面積を抑えて広く感じる間取りにするため、階段に本棚を設けて、時にはライブラリーのように階段でも過ごせたり、子供も遊べるような開放的で居心地の良い階段にしました。
 

 

 

同じ間取りでも全く違った印象の空間を演出

ただ今回特にお話したかったのは、階段というのはもともとは機能的なものとして存在しているのですが、実は、リビング空間のアクセントとして、様々な可能性を秘めているため、階段の設えやデザインの仕方や素材の選定によって、同じ間取りでも全く違った印象の空間を演出することができるというところです。
 
例えば階段の踏板だけむき出しになっていて、蹴込み板という、縦の材料を省くことで、
光も通り、目線も抜ける広々した空間になるのと同時に、踏板だけ強調されることにより空間にリズムが生まれ、おしゃれな雰囲気を作ることができます。
 

 
また、このような素通しの階段をストリップ階段というのですが、骨組みの部分を木で造るのと、鉄骨を使う方法があり、鉄骨を使うことでより線が細いシャープなイメージの階段にすることもできます。
鉄骨部分の色を白くすれば、明るくさわやかなイメージ、黒くすれば空間を引き締める効果、色を付ければアクセントの要素がより強くなります。
 

 

 
皆さまもぜひ、せっかく階段を付けるのであれば、ただの機能的な階段ではなく、見た目にも楽しめ、そこで過ごすこともできるような階段も検討してみてはいかがでしょうか。
 
 

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