設計のポイント ~吹き抜け~
2022.12.18 Sun
こんにちは、建築コンサルティング部の大林です。
今日は、設計のポイントとなる「吹き抜け」のお話をさせていただきます。
家の設計を考えた時、吹き抜けがあるかないかで、住空間として大きな違いが出てきます。
吹き抜けにあこがれているという方はけっこう多いですが、吹き抜けは設けたくないと考えている方も中にはいらっしゃいます。
まずは吹き抜けのメリットとデメリットを考えてみたいと思います。
メリット(1階リビングを想定)
①天井が高いことにより開放感が出て部屋が広く感じる。
②吹き抜けの上に窓を設けることによりリビングが明るくなる。
③冬場の日が低い時期に、1階の窓に直射日光が入らなくても、吹き抜けの窓から直射日光を取り込むことができる。
④1階のLDKと2階がつながっている場合など、家全体に一体感が生まれ、家が広く感じる。
⑤風通しが良くなる。
⑥空気が循環して1階と2階の温度差が出にくくなる。
⑦家のどこにいても家族の気配が伝わりやすい。どこにいても声をかけやすい。
⑧冬暖かい。
建築エリアや、立地条件などにもよりますが、吹き抜けを設けるメリットはいろいろあります。
メリット①~③は意識されている方が多いように感じます。④~⑦は、あまり意識されている方はいない印象で、⑧は逆に寒くなるというデメリットだと考えていらっしゃる方が多いのではないでしょうか。
吹き抜けがあると冬、暖房が効きにくいのではないかとか、暖房をしても暖気が上に上がってしまって1階が寒くなってしまうのではないかなど心配される方も多いです。
でも実は、立地にもよりますが、多くの場合、吹き抜けがないよりもあった方が家全体が暖かくなります。
昔の家のように、断熱性や気密性が低い場合は、吹き抜けがあると寒くなりやすいことが多いですが、気密性、断熱性が高い家になると、冬場1階に日が当たりにくくなる立地の場合、吹き抜けから直射日光を家の中に取り込むことができ、家全体の暖房効果があります。
また、床材に冷たくない無垢のフローリングを張ることで、足が冷たくないので、より寒さを感じにくくなります。
デメリット
①1階の音が2階に筒抜けになってしまう。
②床面積と同じように工事費用がかかるので、部屋や床面積を広く取ることを優先的に考えた場合にはマイナスになることがある。
③間取りや建物の断熱気密性能、床の素材などによっては吹き抜けがあることで暖房が効きにくくなったり、暖房費が多くかかってしまったり、冬寒いということがあり得る。
デメリットよりもメリットの方が多いため、吹き抜けを設けるお家が多くなっています。
家づくりのご参考にしていただければと思います。

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