土地の選び方 ~水道管の落とし穴~

2024.01.22 Mon

こんにちは、コンサルティング部、新築部門の大林です。
 
コロナの影響を受け、この何年かで土地の購入の価格が上がり、リモートワークが普及したことにより郊外に住む方が増え、埼玉県の土地物件がなかなか選びにくくなっています。
 
ただ、そんな時こそ、「誰にとっても良い土地」ではなく、「自分にとって良い土地」を的確に選び、「不動産価値が高い土地」ということではなく、建築的視点で「自分の家を建てるのに適した土地どうか」という見極め、判断をすることがとても重要になってくると思います。
 
そのことによって、自分の必要以上に価格の高い土地を買わなくて済み、予算を抑えることができます。
 

 

今回は、そんな「土地選びのポイント」を一つご紹介いたします。

土地選びのポイントはいろいろありますが、今回ご紹介するのは「水道管」についてです。

土地が接している道路が公道(市道など)であった場合、ほとんど道路内に公共の水道管が埋設されています。
 
購入する土地が更地であれば道路内の本管から敷地内に引込み工事が必要となり、一般的に50万~100万円ほどの工事費用がかかります。
 
既存の建物が建っている土地であれば、水道の引込管が入っているのでそのまま使える場合もありますが、引込み管の口径が13㎜だと水圧が弱いため、口径を20㎜に引込み直す、ということも必要な場合もあります。
 

今回特に注意ポイントとしてお伝えしたいのは、前面道路が私道(個人が所有している道路)のケースです。

私道自体は問題ではないのですが、私道というのは、ほとんどの場合行き止まりの道路となっていて、道路内に埋設されている水道管は、使用する個人の方が費用を出し合って埋設した「私設共有管」ということになります。
 
例えば公道から私道に入って3軒目の土地が売りに出ていたとして、既存の建物があった場合、既存の引込管の口径が20㎜で、水道メーターも20㎜になっていれば特に問題はないのですが、引込管が古い場合、口径が13㎜の場合や、引込管は20㎜でも、水道メーターが13㎜の場合がたまにあります。
 

 
その場合、13㎜を20㎜に替えないと、新築したあと水圧が弱くなってしまうため、市町村の方で許可をしてくれません。
 
ただその時、13㎜を20㎜に替えることによって、共有して水道を使用している何軒かの近隣の方に、水圧が弱くなる可能性があることを承諾してもらう承諾書に署名してもらう必要があり、実質かなり難しいということになります。
 
その時はどうするかというと、公道の本管から単独で敷地まで引込みをする必要があり、公道までの距離にもよりますが、200万~300万円ほどの工事費用がかかってしまいます。
 
土地を買う前にそのことが把握できていれば、土地の売主さんに事情を話し、交渉をすることでその工事費用分の値引きをしてくれることが多いのですが、問題は、それを知らずに土地を購入してしまった場合、いざ家を建てようとした時に、想定していない費用が200万、300万とかかってしまってしまえば、資金計画が破綻してしまいます。
 
水道局に行って調べればすぐにわかることなのですが、以外と仲介の不動産業者さんはそのことを知らないことが多いため、不動産業者さんからそのことを教えてくれることはないと思っていた方が良いです。
 
私たちはいつも、建築会社として土地購入のサポートをさせていただいているため、そのようなことがないように事前に調査をし、価格の交渉をしています。
 
土地購入というのは、ほとんどの方が経験したことがない買い物で、しかも高額で、やり直しがきかないという性質があります。
 
土地を購入する前には、信頼できる建築会社の担当者と一緒に土地を見ることをお勧めいたします。
 
土地購入、家づくりのご参考にしていただければと思います。
 
 

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