木の話し~時代を超えて、世代を超えて~

2007.08.03 Fri

はじめまして リフォーム担当のいながきです。
はじめてのブログは「私にとっての身近な木の話し」をさせて頂きます。
新しい商品が高く、古い商品が安くなると言うのが当たり前の社会になっている今日で、逆の発想で考えられている物がいくつかあります。ワインや、骨董品なんかはその類ですが、私が体験したのは楽器でした。
趣味でギターやベースを弾いていた頃、どこの楽器屋さんでも最新型が、高く売られ音色の美しさや、仕上げの良さをどのメーカーも競っていました。
私もそんな楽器に魅了されお金を出しそうになったとき、一台の古いジャスベースが、目に止まりました。形、色ともぱっとしないそのジャズベース、何の気なしに弾かせてもらって驚きました。
音が丸いのです。いい音なんです。古いのに。
その1967年製のジャズベースは、私よりも年上で、剥げかかったボディーに黒ずんだネックは、なにやら臭って来そうな雰囲気ではありましたが、今まで弾いた物の中で一番良い音に聞こえました。
なぜこんなに違うのかを、店員さんに聞いてみると、木は年月が経つと水分が抜けて枯れてくる。
そうすると強くていい音になるんだ。との事でした。
新しい物がいつも一番良くて古いものは捨てられていく、これが当たり前だと思っていた私にはこんな世界もあるのかと、興味が沸き、その後たくさんの時間とお金を楽器に注ぎ込んでしまう結果になった出来事でした。
先日開催させていただいた、弊社のオープンハウスの中にも、以前建てられていた建物の梁をもう一度再生した物がありました。
時代を超えて、世代を超えて施主様のご家族を見守る大きな梁を見ていると無垢材の強さを感じずには、いられませんでした。

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