2025年以降の住宅価格について

2025.02.23 Sun

みなさんこんにちは。
建築コンサルティング部の河原崎です。
 
アメリカのロサンゼルスで発生した山火事について、みなさんはご存知でしょうか。
ようやく火は消し止められたものの、その経済損失額は約9兆円とのことで、災害の脅威を改めて感じる事件となりました。
懸命な消火活動、救護活動が行われている裏で実は不動産業界で不穏な動きがあったようですので簡単に紹介します。
 
今回の災害が発生した直後に、家を失った方々からの需要が増えることを見通し、賃貸住宅を所有するオーナー達が価格を吊り上げるという事態が発生しました。
物件によっては月550万円から災害を機に630万円に値上げを行った例もあるとのこと。
ロスの市長はこの事態に対し「絶望につけこむ行為は恥ずべき」と声明を発し、不義理な価格上昇を抑えるため検事との協議を行ったそうです。
 
元々の家賃が550万円ということも驚きですが、災害に便乗し利益を出そうという考えは、あまりにも酷いと感じます。
 

2025年以降の住宅価格


 
さて、少し前置きが長くなりましたが、今回のブログテーマは2025年以降の住宅価格についてです。
価格という意味では先ほどの話とつながりますが日本では現在、住宅価格の上昇が続いており建築業界は目まぐるしく変化しております。
2025年以降も建築価格は上昇するとみられておりますので、その根拠について書き進めていきます。
現在、住まいを検討されている方や検討予定の方にご参考いただけますと幸いです。
 

1. 市場の需要と供給の不均衡

1.1 需要の増加

近年、特に都市部での人口増加やライフスタイルの変化により、注文住宅の需要が高まっています。
特に、リモートワークの普及に伴い、自宅での快適な生活空間を求める人々が増えています。
このような需要の高まりは、価格を押し上げる要因となります。

1.2 供給の制約

一方で、土地の供給は限られており、特に都市部では新たな住宅用地の確保が難しくなっています。
これにより、需要が供給を上回る状況が続き、価格が上昇する傾向があります。
 

2. 建材費の上昇

2.1 原材料価格の高騰

世界的な経済状況や物流の問題により、木材や鉄鋼などの建材費が大幅に上昇しています。
特に、パンデミックの影響で供給チェーンが乱れ、建材の入手が困難になったことは、価格が上昇する大きな要因といえます。

2.2 環境規制の強化

環境への配慮から、持続可能な材料や製品が求められるようになっています。
これにより、エコフレンドリーな建材は高価になる傾向があり、全体的なコストを押し上げています。
 

3. 労働力不足

3.1 建設業界の人手不足

日本の建設業界は、少子高齢化や若年層の労働力不足に直面しています。
熟練工の減少により、労働力の確保が難しくなり、結果として人件費が上昇しています。
この人件費の増加は、注文住宅の価格に直接的な影響を与えております。
 

4. 技術革新と品質向上

4.1 高性能住宅の普及

エネルギー効率の良い高性能住宅やスマートホーム技術の導入が進んでいますが、これらの技術は初期投資が高くなる傾向があります。
高性能な設備やシステムを導入することで、注文住宅の価格が上昇します。
 

5. 経済情勢の影響

5.1 インフレの影響

世界的なインフレ傾向が続く中、物価全般が上昇しています。
住宅もその影響を受け、価格が上昇する要因となります。
特に、金利の上昇が住宅ローンの負担を増やし、最終的に価格に反映されることが考えられます。
 
 
いかがでしたでしょうか。
これからの注文住宅の価格が増えていく根拠は、需要と供給の不均衡、建材費や労働力の上昇、技術革新による品質向上、経済情勢の影響など、多岐にわたります。
これらの要因が相互に作用し、今後も注文住宅の価格は上昇していくと考えられます。
そのため住宅購入を検討している方は、場合によっては早めに動き出してもいいかもしれません。
参照:建設工事を発注する民間事業者・施主の皆様に対するお願い建設資材高騰・労務費の上昇等の現状」 パンフレット
 
スケジュールのご相談だけでも、何かお力になれることがございましたら、ぜひ一度お問い合わせください。
よろしくお願いいたします。
 
 

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