ビニールクロスの有害性~さいたま市 自然素材の注文住宅

2009.02.21 Sat

こんにちは當間です。
弊社で契約されるお客様の職種で、消防士や看護士の方が
非常に多く、何故弊社を選択されたのかご質問すると、ビニー
ルクロスを使わないのが良かったと、回答をいただくことがよく
あります。
今回は弊社で何故ビニールクロスを使わないのか解説したい
と思います。
現在、どの住まいにも、必ずと言って良いほど使用されるビニ
ールクロスの有害性をご存じの方は少ないのかもしれません。
世界の先進国の中で、国土の70%近くが森林であるという森
林国でありながら、世界中で、壁紙のうち、塩化ビニールのビニ
ールクロスを95%も使用しているのは、日本だけだそうです。
呼吸しないため、結露が発生し、その上冬場は暖房のために
カビが発生します。
そのカビからは胞子が室内に漂い、喘息やアレルギーの原因
になります。
又ビニールクロスは熱分解すると、塩酸やダイオキシンのような
有害な有機塩素化合物のガスを、大量に生成するため、火災
時には非常に危険なのです。
更に、ポリ塩化ビニールは、製造、使用、廃棄の過程でも環境
や人体に問題を起こしています。
製造工程では、発ガン性があるとも言われる塩素ガスが大量に
使用され、又、熱分解により、酸性雨の原因となる塩素ガスを
発生するのです。
最近では、酸性雨によるものと見られる、森林の立ち枯れや公
園のブロンズ像・大理石等の被害も多くなってきています。
その他にも、ビニール製品には、生殖毒性や発ガン物質を持つ
成形加工性を改良し、柔軟性をもたせる可逆性が20~50%も
含まれています。
又、ポリ塩化ビニールの加工の際には、変色や熱分解を防止す
るために、神経毒性を有する鉛を含む安定剤や、イタイイタイ病
の原因物質でもあるカドミウムを含む安定剤を添加した製品もあ
り、注意が必要です。
その上、ビニール壁紙を貼るときには、下地調整剤として、シー
ラー、パテ、コーキング剤、接着剤、防カビ剤等を使用していま
すが、それらがどれだけ安全かという疑問が残ります。
更には、ホルムアルデヒドを室内に放出し、又、火災や焼却に
よっては、けたはずれに強い致死量を持つダイオキシンを発生
させるのです。
ホルムアルデヒドは、致死量以下でも、体内にはいると肝臓障
害や皮膚障害、免疫障害、奇形の発生、生殖障害などの様々
な毒性を示すのです。
1984年、厚生省では、ダイオキシンの暫定的な安全評価基
準を1日あたり100pg/㎏/(体重)に設定していますが、ヨーロッ
パ諸国では、1~5pg/㎏、アメリカでは更にそれ以下であり、
日本での許容量ギリギリのレベルにある摂取量の厳しい規制
と、発生源の除去が大きな課題でしょう。
ドイツ・ベルリン市では、ポリ塩化ビニール等の火災時や焼却
処理時に払う、環境汚染に対するコストを「隠れたコスト」である
として、公共建築での使用を禁止しています。
ところが、日本はどうでしょう…。
園児が過ごす保育園をはじめ、幼稚園、校、ましてや病を治す
はずの病院でさえ、床は塩化ビニール製のシート材、壁はビニ
ールクロスあるいは有機溶剤を使用したペイント塗装、天井もビ
ニールクロスといった公共建築が、至る所にあるのが現状です。
お客様によって、新建材や集成材について賛否両論あると思い
ますが、私はビニールクロスだけは絶対にお勧めできない建築
材料と確信しております。

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